2006年 02月 09日 ( 1 )

お金 ― II

資本家が労働者を雇い、自動者が生産され、労働者が自動車を買ったとする。お金は、資本家 → 労働者 → 資本家という形で動いたことになる。

このサイクルでは、お金についてはゼロサムだが、労働者の生活は支えられ、自動者が生産されている。

お金は人と人を結びつけ、何かを生産さしめる。生産の積み重ねが、人類の文明だ。

一般論として、お金がうまく流れるほど、生産もうまく行く。

アメリカの共和党の保守層は、所得税フラット17%を主張している。所得の額、個人法人を問わず、税率を17%にせよという主張だ。

これでうまく行くのかどうかといえば、うまく行かない。

絶対の原則は、個人所得税率よりも、法人事業税率を低く設定することだ。高額所得労働者が高い税率にうんざりしなければ、起業への動機が強まらない。起業し、他の労働者の生活を支える役割を果たして行くことを決めた人はそれなりに報われるべきだ。

成功した労働者が実業家になり、他の労働者を支えるように、成功した実業家は投資家になり、他の実業家を支える。そしてここにも税制上の調整が必要で、そのため、投資収益への課税率は、法人事業税率より低く設定されるべきだ。

さて、投資家Aが100万円で株を買い、それを投資家Bに200万円で売ったとしたら、株を発行した企業に何らかの恩恵があるだろうか? 実は、企業が追加出資を受けないかぎり、直接的な恩恵はゼロだ。企業が最初に市場から調達したお金の額は、株価の上昇で増えたりはしない。

多くの投資家は安全な株を好むので、経済がうまくいっていないときに、投資家は新しい企業の新株を引き受けたがらないが、企業が本当に資金を必要とするのはそういうときだ。

新株への投資からの利益に対して、課税率をゼロにすれば、新たに起業し、労働者の生活を背負う起業家にとっては大きな福音となる。

以上をまとめ、現在に日本の税制の欠陥を補完すると、

・個人所得税率 累進最高50%、負の所得税制度つき
・法人事業税率 フラット40%、損失繰越あり
・一般投資税率 フラット20%、損失繰越、損益相殺あり
・新株投資税率 フラット0%

となる。
[PR]
by MYP2004 | 2006-02-09 00:11 | 経済の視点から