2006年 02月 05日 ( 1 )

丸山眞男「自己内対話」のすすめ

丸山眞男氏の「自己内対話」(みすず書房)を読んでいます。

丸山氏が亡くなって、すでに10年を過ぎましたが、氏の言説の重要性は衰えることはありませんね。

今日は、氏の言葉を二つほど、紹介しましょう。


  国際交流よりも国内交流を、
  国内交流よりも自己内交流を!
  自己自身のなかで対話をもたぬ者が
  どうしてコミュニケーションによる進歩を信じられるのか

  自己内対話は、自分のきらいなものを自分の精神のなかに位置づけ、
  あたかもそれがすきであるかのような自分を想定し、
  その立場に立って自然的自我と対話することである。
  他在において認識するとはそういうことだ。


最近の出来事は「訳がわからない」とよく言われますね。
そういう出来事全てを肯定するわけではないのですが、
少し想像力を尽くして、相手の立場に立って物事を考えてみてはどうでしょう。
そして、その立場から、「訳がわからない」と思う自分自身と対話させてみるのです。
そういう努力の積み重ねの果てに、たとえ一致点が見出せなくても、
相手との共感が生まれるかもしれない。
音楽用語でいうと、「倍音による共鳴」です。
現代の悲劇の要因は、一つには「断絶」がある、というのが筆者の考えです。
その断絶を乗り越えるために、他人に期待するのではなく、
自分自身の中で、「自己内対話」をしてみる。
そこに、「新たなる希望」が見えてくるのではないでしょうか。


最後にもう一つ、丸山眞男氏の言葉を紹介します。


  戦争は一人、せいぜい少数の人間がボタン一つ押すことで一瞬にして起せる。
  平和は無数の人間の辛抱強い努力なしには建設できない。
  このことにこそ平和の道徳的優越性がある。


by兵士シュベイク
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by MYP2004 | 2006-02-05 01:15 | サラリーマンのひとりごと