2005年 10月 31日 ( 1 )

第29回育樹祭・お手入れの地元では・・

育樹祭の近くで見たもの。

つい先日、10月29日と30日、第29回育樹祭が兵庫県で行なわれました。
メーン会場は30日の三田市だったのですが、昭和天皇の御手植えの松が、僕の住む団地すぐ近くの県有林の中にあり、お手入れとして、皇太子殿下をお迎えしました。
で、僕の自宅と御手植えの松との距離は直線で数百メートル・・我が公団住宅から山林を越えればすぐそこの場所になるわけです。

このお手入れの式典に際し、警備の都合上からか様々なことが行なわれました。
というのも、昭和天皇が御手植えされたときには、あたりは山林でした。古代から変わらぬ丘陵地の風景そのものだったわけです。
ところが今や周囲は神戸を代表するベッドタウンの一つ・・県有林の近くには巨大な団地がいくつも林立し、県有林はそこだけに存在する緑な訳です。
この地域は団地やマンションが中心ですから人口も多く、山林が点在しますから不審者が皇族を狙うにはもってこいなわけです。
で・・先ず行なわれたのが樹木の伐採、草刈・・こうして死角を無くす作業が行なわれ、それから公園の遊具の再塗装、公園の設計見直し、さらにはバス停の屋根の張替えまで・・
一人の皇族が来られるからと、町をきれいにしたわけです。
しかし、別に普段どおりの姿を見てもらえばええやないか・・これが、住民の感想であるわけですし、何より納得できないのは、御手得の松は3本、今回、新たに植えられた松の苗木は2本・・このために、どれだけたくさんの木々を伐採しなければならなかったか・・そのことです。

この地域は桜が多く、特に団地周辺には団地が出来た時、造成地を少しでも潤いのあるものにしようというわけで、たくさんの桜が植えられて、それらは立派に成長し見事な春を演出してくれています。
僕の住む団地でも100メートル近い立派な桜の並木道があり、住宅地のこととて、ここで花見酒を飲む御仁こそないものの、静かで豊かなお花見散策のスポットとして人気がありました。
ところが、この桜が邪魔になって、すぐ近くの道路から死角が出来るというのです。
見事な桜の木は、半分を残して伐採され、あとには切り株だけが残りました。
それどころか、桜と鮮やかなコントラストを見せた山吹の木も、楠も、赤松も、計画的に造成されないで残っていた山林の木も、半分以上が伐採されてしまいました。
たった5本の松の木のために、これだけの伐採をするというのは、どう言う了見でしょう?

そんなに警備が気になるなら皇太子殿下に来てもらわずとも良かったのではないのでしょうか?
育樹を標榜する式典で、大量の木々を伐採する・・木とはいえ生命の一つであることに変わりはありません。
結局、国民も、国体のためにはバッサバッサと切られる日が来るのではないのでしょうか?

そして、異様な警備・・
団地の各建物には警官が張り付き、公園への出入り口は厳重にガードされ、さらに僕の団地よりも現地に近い、市営団地の入り口にはそれぞれに警官が配備され、普段から静かな郊外の団地は、まさに異様なムードでした。

今回は珍しい地元としての体験をさせていただきましたが、あとに残ったのは、もはや森ではなくなり、すっかり木々の減った山林と、道路がよく見渡せるかつての散歩道だけです。
え?
バス停や公園の遊具がきれいになったから良かったじゃないかって・・
いや・・そこだけきれいにしても仕方がないのですけれどねえ・・
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by MYP2004 | 2005-10-31 13:46 | 神戸舞子から世間を見ると