「日本も中国も好き」という愛国心

ええとそのぉ、「南京虐殺はなかった」「従軍慰安婦はいなかった」と主張される方々は、自分達は愛国者で、「加害者としての過去を直視しようというヤツは日本嫌い」だと思っているようです。これが議論の大前提になっているんですよね。

で、愛国者は中国や韓国を声高に批判し、日本だけが唯一無二の素晴らしい国であると主張するものだと信じていらっしゃるようです。

でも、それってちょっと違いません? そもそも国とひとくちに言っても、国家体制と国民とは別物。国とは、仲間や家族などの愛する者たちの延長ではありません。この両者を峻別してこそ近代人。

お互いを尊重し合うのも愛国心です。私たちが日本を好きなように、中国の人は中国が好きなのでしょう。それを認め合わないと、健全な愛国心は成立しないと思います。

それに、「日本も好きだけど中国も好き」という愛国心もあります。グローバル時代の愛国心は、こういう開かれたものではないでしょうか。

実例を挙げましょう。私が愛読している二つのブログの書き手です。
一人は武漢大学に留学中の男性。中国に来て、日本人であることを強く意識すると共に、アジア人であるという意識が出てきたと書いています。
「心の中でのアジア人宣言」4月3日のブログです。
http://blog.livedoor.jp/sdi054/

もう一人は上海在住の女性。
中国に骨を埋めるつもりだけど、日本も大好きだそうです。
「上海の魔物 中国との関わり方」3月9日のブログです。
http://blog.livedoor.jp/sdi061/archives/2006-03.html

私も日本が好きですよ。中国の茶色っぽい大陸的風景を見ると、緑したたる日本の山河はいいものだと思います。川もきれいだし。相手に気を遣うし秩序感覚に秀でているし。

北京のマクドナルドで、真面目に並んで中国人に割り込まれ、お人好しでお土産の押し売りに根負けし、タクシー運転手さんの乱暴な運転に脅えている日本人をみると、つくづく島国から来た仲間という感じがしました(笑)

でも、主張がはっきりしていてパワフルな中国の人もまた、面白いなと思うのです。国土が広いとああいう気質になるんですね。ハチャメチャで、何でもアリ(笑)びっくり箱のような国です。上海に行ってきた近所の人が、「中国に行くと子どもに戻れる」と言っていました。

戦前の日本はアジアに出て行くのに、大東亜共栄圏という思想を掲げて失敗しました。戦後は専ら経済的関係に専念してきました。でもそろそろアジアの仲間として、もう一度関係を構築する時に来ていると思うのです。 by G2
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by MYP2004 | 2006-04-08 15:50 | リビングから見た社会
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