SCMで社員が壊れる!

最近、あるビジネス雑誌の「社員が壊れる」と題された特集を読みました。
効率化、コスト削減の中で、目に見えないところに大きな負荷がかかり、大変な思いをしている人が出てきてる、というような内容でした。

ビジネスの現場では、SCMという手法が進められています。サプライ・チェーン・マネジメントといって、簡単にいうと、「モノを作る場所から顧客まで、できるだけ効率的にしよう」ということです。極力、在庫は持たず、なおかつ顧客の要望を満足させる。機会損失をとことんまでなくす。そうやってコストを下げながら、成果を上げようという手法です。

このため、どこに大きな負荷がかかっているかというと、例えば、トラックの運転手さんです。
それこそ、毎日のように日本列島を縦断。作ったモノや収穫されたものをすぐさまトラックに載せ、指定されたところに運ぶ。睡眠時間2時間とか4時間とかで、一月に家族とほとんど過ごすこともなく、生活するためにトラックを運転する。
それで、何を運んでいるかというと、「どこそこの特産ゼリー」とか「産地直送のなんたら」とか、そんなものです。

そう、今日、私が口にして満足を得ているものは、そうした知らない人の苦しみの果てに手にしたものかもしれないのです。いわば「他人の不幸の上に築かれた満足」かもしれない。

私の願いが叶うとき、誰かが泣いているかもしれないのです。

でも、この満足を捨ててまで、トラックの運転手さんのことを想えるだろうか。

今のこの状況は、決して一部の企業とか市場の論理でつくりだされたものではない。
そう、美味なるものに舌鼓を打ち、欲望を満たして快楽を覚えている人たちが作り出したものだ。

そして、私だって例外ではない。魯迅の言葉のように。

 四千年来、絶えず人間を食ってきた場所、
 そこにおれも、なが年暮らしてきたんだということが、きょう、やっとわかった。

 四千年の食人の歴史をもつおれ。
 はじめはわからなかったが、いまわかった。
 まっとうな人間に顔むけできぬこのおれ。

 人間を食ったことのない子どもは、まだいるかしら?
 せめて子どもを・・・。
                       「狂人日記」より

BY兵士シュベイク
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by MYP2004 | 2006-01-24 21:52 | サラリーマンのひとりごと
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