先日、久々に大阪梅田の旭屋書店を覗いてみました。
この書店は縦に長い店・・ワンフロアの面積はそれほどでもないのですが、フロアは8つに及び、それぞれ専門の書物がフロアごとに分けられていて、使いようによっては便利な書店です。 で・・ここの8階に、乗り物マニアのためのフロアがあり、その多くを鉄道ファン向けの書物が占めています。 鉄道ヲタクと呼ばれたり、鉄ヲタと馬鹿にされたりの鉄道ファンという人種ですが、いまや、書店によっては馬鹿に出来ない売上を稼ぎ出す人たちであるわけで、そろそろ市民権を得てきたような気も・・(これはあくまでも贔屓目ですが・・) 民主党の前原氏は鉄道ファンで知られます。 彼は自分のホームページにも堂々と趣味はSLの撮影と書いてある相当な・・オタク・・のようです。 鉄道ファンという趣味は、ある意味では地味な趣味です。 釣好きの方が釣果をもって帰られたり、園芸好きの方がボランティアで公園などの緑化に貢献したり・・あるいはモータースポーツのように、美しい女性が花を添えることもなく・・とにかく、地味な趣味です。 鉄道会社にとってもいいお客である反面、事細かに煩く、知識はプロ以上にある人も多く、厄介な存在です。 この鉄道趣味人が政党の代表になった。 だからといって、その人を鉄道ファンが応援したりはしないのがまた、鉄道趣味人の良くも悪くも面白い面ではありますが、ただ、彼の心情に帰ったとき、もう、お忍びで公私の私で鉄道趣味を楽しめないかと思うと可哀想な気もします。 不思議なのは、前原さんがSLファンだということ・・ 彼が物心ついたときにはSLは殆ど消えていたはずで、趣味として自覚できる年代になるともう、SLは北海道や九州などの一部に残っているだけだったはずです。 彼は、これらを追っかけしていたのでしょうか? 何故、僕がこれを言うかって・・前原さんは僕より二つ年下です。 僕は中学生時代に小さなカメラを無理を言って買ってもらい、そこから鉄道趣味に入るわけですが、都会育ちの僕の周りにSLの姿はありませんでした。 同じ時期に鉄道趣味を始めた人なら、このことが分かって頂けるのではないでしょうか? 前原さんは京都の出身ですので、僕とさほど鉄道の環境は変わらなかったはずです。 このブログにこれを書いたのは、彼の安保や国防、憲法に関する考え方に、もしかしたら現実に活躍しているSLを殆ど見ないで、京都でしたら梅小路の機関車博物館などの保存車両やイベント用の特別列車が彼のSLへのイメージではないかと言う事と同じ部分があるのではないかとも思ったからです。 現実に通勤通学客や所用に出かける乗客を乗せて走るSLと、観光用に特別に残っているSLとでは、その受けるイメージが大きく違います。 蒸気機関車が廃止されたのは、エネルギーの革命と、効率の悪い機構にあったわけですが、観光用のSLでは、そういう部分は見えてこないでしょう。 また、毎日の通勤でSLを使った人なれば、煤煙は構わずに客室に入り込み、加速も悪いSLが電気機関車(EL)、電車(EC)に変わったときの嬉しさは堪らないものもあったでしょう。 僕たちの世代は新人類世代と言われます。 生まれた時から日米安保条約があって、日本は高度経済成長の真っ只中でした。 僕たちの両親の世代は戦争は体験していますが、多くは戦時にはまだ子供であり、戦時に社会の中心的世代であったわけではありません。 このことから、新人類世代は戦争へのイメージも多分にバーチャル的であるように思うのです。 思い出すのは小学生の時、太平洋戦争を精密に描いたアニメ「決断」が放映され、宇宙戦艦ヤマトに熱中し、機動戦士ガンダムで戦うことの哀しい美しさを知った僕たちの世代・・ SLへのバーチャルな思いなら、個人の趣味の範疇ですし、他人にとやかく言われる筋合いのものではありませんが、こと、戦争、あるいは平和のイメージがバーチャルでしか得られていない世代であることを、僕たちの世代は自覚していかねばならないと思うのです。 そういえば、今回、この世代の人や、もっと若い人がたくさん国会議員になられました。 願わくば・・平和がバーチャルにならぬように。。
by MYP2004
| 2005-09-20 12:07
| 神戸舞子から世間を見ると
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